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授業科目名 リスクコミュニケーション 
科目英名 Risk Communication 
開講年度 2019 
開講学科 2017年度社会メディア学科入学生 
分野系列 ■専門科目 学科専門科目■選択 
学年 3年生 
学期 前期後半 
担当者

広田 すみれ

単位数



科目概要
 現代社会では多くの情報が公開されるのに伴って、人々がその情報を理解したうえで、主体的に意思決定をすることが求められるようになっている。病院でのインフォームドコンセントや金融情報の開示に基づいた商品購入はその一例である。だがこれらはリスクを伴う問題であり、時には個人の生命・健康や生活に重大な問題につながるものである。これは食品のリスクや災害リスクに関しても同様である。そこで本講義では、リスクに関する基礎概念及びリスクコミュニケーション、そこで生じる心理的バイアスについて講義し、また現代社会で行われているリスクコミュニケーションの現状について、科学コミュニケーションの話題なども取り入れながら多くの具体例を紹介する。なおこの科目はメディア情報学部カリキュラムポリシーの3及び5に基づく。
This course provides you the knowledge of the risks and the risk communication in various fields from from psychological aspects. You will also get knowledge about crisis communication in emergency. 
達成目標
・リスクという概念・発想を知る
・リスク論が出てきた社会背景を知る
・リスクコミュニケーションの思想や社会背景、現状について、科学コミュニケーションの問題も含め理解する。
・リスクコミュニケーションに伴う心理的バイアスなどの心理的要因と、コミュニケーションに関する現在の課題を知る。 
成績評価
日常の受講態度(コメント、小レポートを含む)20%
最終試験 80% 
予習復習時間
教科書を読んで予習・復習を行う、ウェブクラスでの「振り返り」をやる等、1コマの授業に対して4時間の自学自習が必要。 
履修する上で
必要な条件
(前提とする
知識など)
社会心理学、特にコミュニケーションに関する知識を持っていることが望ましい。 
授業計画
第1回 導入:全体を通して授業の内容、進め方などについてのガイダンスを行う。 
第2回 リスクに関わる社会的場面:現代社会でリスクが問題になる様々な場面、社会背景について講義する 
第3回 リスクとは:リスクの定義、リスクという考え方の歴史的発生経緯について、また意思決定論の考え方のその出現理由について講義する。 
第4回 リスク論の考え方・意思決定の規範理論:規範的なリスク学の考え方として、リスク比較、コスト・ベネフィットなどの考え方、問題点について紹介する。 
第5回 リスク認知と心理学的バイアス:スターによる、死亡率から受認限界を算出する考え方やそのダブルスタンダードと、それに対する反論としての心理学の立場からのスロビックのリスク認知の研究、ヒューリスティックなどリスク状況での意思決定の認知的バイアスについて講義する。 
第6回 意思決定論による心理的バイアスと処方的意思決定:前回に引き続き、行動的意思決定論からの認知的バイアスの指摘とプロスペクト理論、枠組み効果について説明し、それらに基づいた「処方的意思決定」について解説する。 
第7回 リスクコミュニケーションとは:リスクコミュニケーションが現れた社会的背景、考え方を紹介するとともに、説得的コミュニケーションモデルとの違いについて講義する。 
第8回 リスクコミュニケーションの心理的要因(1):リスクコミュニケーションの種類、専門家と一般人の判断の違い、情報源の信頼性や情報の提示方法による影響、SVSモデルなどについて講義する。 
第9回 リスクコミュニケーションの心理的要因(2):心理的要因について引き続き講義するとともに、リスクコミュニケーションの実践(リスクコミュニケーションのビデオ)の具体例を紹介する。 
第10回 リスクコミュニケーションの心理的要因(3):リスクコミュニケーションで特に注目される心理的要因、特にリテラシーを中心に講義する。 
第11回 リスクコミュニケーションの心理的要因(4):リスクコミュニケーションと同様の問題に取り組んでいる科学社会論を背景とした科学コミュニケーションについて、その歴史や手法(サイエンスカフェ、コンセンサス会議など)、リスコミの中で問題になりやすい科学的メッセージなどについて講義する。 
第12回 リスクとメディアの影響:マスメディアがリスク情報を伝達する際のさまざまな特徴とその影響について、ソーシャルメディアの影響や流言などの影響などを、現実問題で指摘された事例を中心に解説する。 
第13回 クライシス・コミュニケーション: 緊急時のコミュニケーション手法であるクライシスコミュニケーションについて、主に企業活動を視野に、緊急事態に直面した際の方法や事前・事後の対策について講義する。 
第14回 まとめ 
オフィスアワー
水の昼休み(12:30-13:10)。時間がかち合わないよう、できれば事前にe-mail(sumire@tcu.ac.jp)で連絡のこと。 
授業形態
講義による。一部、DVDなど視聴覚資料を利用する。また設問をそれぞれに回答してもらい、それを用いて講義することがある。人数が比較的少ない場合は、授業内でゲーミングシミュレーションなどの体験学習も行いたい。 
コース区分
授業の具体的
な進め方
パワーポイントを用いて講義を行う。ただし、資料は原則配布しないのでノートをとること。
ときどき、意見やDVDに関するまとめなどを提出してもらう。
WebClassで授業の終わりや授業外に、当日のキーワードなどを復習する。 
関連科目
社会心理学概論、認知科学、コミュニケーションの心理、行動的意思決定論 
授業に持参
するもの
WebClassを利用するのでスマホあるいはPCが必要。 
教科書
No 書籍名 著者 出版社 出版年 ISBN 備考
1. 『心理学が描くリスクの世界(第3版)』  広田すみれ・増田真也・坂上貴之  慶應義塾大学出版会  2018  4766423348   
参考書
No 書籍名 著者 出版社 出版年 ISBN 備考
1. 『リスクの社会心理学』  中谷内一也(編)  有斐閣  2012  9784641173873   
2. 『リスクのモノサシ』  中谷内一也  NHKブックス  2006  9784140910634   
3. 『緊急事態を乗り切る企業のリスク・コミュニケーション』  後藤正彦  日本能率協会マネジメントセンター  2001  4820715771   
4. 『原発事故と放射線のリスク学』  中西準子  日本評論社  2014  9784535586505   
学生への
メッセージ
・WebClassでの振り返りについてはWebClass内でのフィードバックがある。また授業内のコメントシート等に対しては全体に後日フィードバックを行う。
・学生諸君には自分なりにリスクに関する問題意識を持って参加してほしい。またきちんとノートテイクをすること(ただ聞いているだけでは授業の内容な身につかない)。WebClassでの復習も利用しながら、うまく授業の流れをつかむこと。 
その他・
自由記述欄
ノートテーキングをうまくできることも社会的スキルとしては重要なので、そのつもりで受講してほしい(それも、1つの授業の目的であり、また教科書も用いることからPPTは配布しない)。
 自分は間に合わないと思ったら、周囲の人のノートテークを参考に、工夫してほしい。今後社会に出てノートをとることを考えたら、そのくらいのスピードは日頃から培っておくべきである。
 授業前には,授業計画に合わせて教科書等の該当する部分等を熟読すること。授業後には,取り扱った内容について課題に取り組み,あるいは学生同士でディスカッションするなどにより,理解を深めること。 
参考URL
画像ファイル
更新日付  


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